まず、絶対にやってはいけないのが「無理やりノズルを引き出す」ことです。ノズルが引っかかっている場合、力ずくで引き抜こうとすると、内部のギアやモーター、ノズル自体を破損させてしまう可能性が非常に高いです。物理的に壊してしまうと、修理費用が高額になったり、修理不能になったりすることもあります。ノズル掃除機能などで出てこない場合は、無理に引っ張らないでください。次に、「針金や硬いブラシなどでノズル周りを強くこする」のも避けましょう。汚れが原因かもしれないと考え、ノズルの噴出口や隙間に針金などを差し込んだり、硬いブラシでゴシゴシ擦ったりすると、ノズル表面を傷つけたり、噴射口を変形させたりする可能性があります。傷がつくと汚れが付着しやすくなり、逆効果になることも。掃除をする際は、必ず柔らかい布や歯ブラシを使用し、優しく行うようにしましょう。「分解して内部を触る」ことも非常に危険です。内部構造は複雑で、電気部品も含まれています。専門知識がないまま分解すると、感電のリスクがあるだけでなく、部品を紛失したり、元に戻せなくなったり、配線を切断してしまったりする可能性があります。内部の故障が疑われる場合は、必ず専門家に任せましょう。「電源を入れたり切ったりを繰り返す」のも、あまりお勧めできません。一時的なエラーであればリセットされることもありますが、何度も繰り返すと、電気系統に負担をかける可能性があります。特に、作動音がしているのにノズルが出ないような場合は、内部で何かが引っかかっている可能性があり、通電を繰り返すことで部品の破損を招くことも考えられます。また、「強力な洗剤や薬品を使用する」のもNGです。トイレ用洗剤の中には、酸性やアルカリ性の強いものがありますが、これらはウォシュレットの樹脂部品を変質させたり、金属部品を腐食させたりする可能性があります。掃除には必ず中性洗剤を使用するか、取扱説明書で推奨されている方法で行ってください。これらのNG行動は、焦りからついやってしまいがちですが、ウォシュレットをさらに壊してしまうリスクを高めます。トラブル発生時はまず冷静になり、取扱説明書を確認し、基本的なチェックや清掃にとどめ、それでも改善しない場合は専門家に相談するのが最も安全で確実な方法です。