ウォシュレットのノズルが出てこない、あるいは出方がおかしいというトラブルの原因として、意外と多いのが「ノズルの汚れ」です。ノズルは常に湿った状態になりやすく、水垢や尿石、カビなどが付着しやすい部分。この汚れが蓄積・固着することで、ノズルのスムーズな伸縮を妨げてしまうのです。ノズルが出てこない症状に気づいたら、まずはノズルの掃除を試してみましょう。多くのウォシュレットには「ノズル掃除機能」が付いています。リモコンのボタン操作や本体のスイッチ操作で、ノズルが伸びた状態で停止し、掃除しやすくなる機能です。取扱説明書を確認し、この機能を使ってノズルを引き出してください。ノズルが出てきたら、柔らかい布や使い古しの歯ブラシなどを使って、ノズル本体とその周辺を優しく拭き掃除します。洗剤を使う場合は、必ず中性洗剤を使用してください。酸性やアルカリ性の洗剤、研磨剤入りのクレンザーなどは、ノズルの材質を傷めたり、変色させたりする可能性があるため避けましょう。特に、ノズルの先端にある水の噴出口や、ノズルの付け根、収納されている部分の周りは汚れが溜まりやすいポイントです。細かい部分は歯ブラシを使うと汚れを落としやすいでしょう。掃除が終わったら、再度ノズル掃除機能を解除し、ノズルが正常に収納されるか確認します。ノズル掃除機能がない機種や、そもそもノズルが出てこない場合は、無理に引き出そうとせず、電源プラグを抜いてから、ノズル収納口付近を綿棒などで優しく掃除してみてください。ただし、内部機構に触れるのは避けましょう。定期的なノズル掃除は、ノズルが出なくなるトラブルを予防する上で非常に重要です。理想は週に1回程度、少なくとも月に1回はノズル掃除を行うことをお勧めします。清潔な状態を保つことが、ウォシュレットを長く快適に使うための秘訣です。もし、掃除をしてもノズルが出ない、あるいは動きが悪い場合は、汚れ以外の原因(内部部品の故障など)も考えられるため、メーカーや専門業者に相談しましょう。