快適なバスタイムの必需品「サーモスタット混合水栓」
浴室の洗い場(シャワー)で、今やスタンダードとなっているのが「サーモスタット混合水栓」です。この蛇口の最大の特徴であり、他の混合水栓との決定的な違いは、お湯の温度を自動で一定に保つ「自動温度調節機能」を備えている点にあります。蛇口本体には、希望の温度(例えば40℃)を設定するための「温度調節ハンドル」と、シャワーとカラン(吐水口)を切り替えたり、お湯を出したり止めたりするための「開閉・切替ハンドル」の二つが付いています。一度温度を設定してしまえば、その後は開閉ハンドルをひねるだけで、いつでも設定通りの温度のお湯が安定して出てきます。この快適さを実現しているのが、蛇口の内部に内蔵された「SMA(形状記憶合金)」やワックスを使った感温部品です。給水管や給湯管の水圧や温度が変動しても、この感温部品が瞬時に反応し、お湯と水の混合量を自動で調整することで、吐水温度を常に一定に保つのです。これにより、シャワー中にキッチンなど他の場所でお湯を使った際に、急にシャワーが冷たくなったり熱くなったりする、あの不快な「冷水サンドイッチ現象」を大幅に抑制することができます。また、急な熱湯が出て火傷をするリスクも低減できるため、小さなお子さんや高齢者がいる家庭でも、安心して使える安全性の高さも大きなメリットです。デメリットとしては、構造が複雑であるため、本体価格が他の混合水栓に比べて高価であることや、故障した際の修理費用も高くなる傾向がある点が挙げられます。しかし、その価格差を補って余りある快適性と安全性から、浴室の蛇口としては最も推奨されるタイプと言えるでしょう。