お風呂のスイッチを入れた途端、「ゴーッ」「カラカラ」といった大きな異音が換気扇から鳴り響く。湿気を排出し、カビの発生を防ぐために不可欠な換気扇ですが、こうした異音は故障のサインであり、放置しておくわけにはいきません。この時、修理で済むのか、それとも本体ごと交換する必要があるのか、その判断に迷う方も多いでしょう。判断の基準は、異音の種類と、換気扇の使用年数にあります。まず、ホコリが原因で発生する「ブーン」「ゴーッ」という低い音の場合、自分で解決できる可能性があります。長年の使用でファンやカバーにホコリが溜まると、モーターの回転バランスが崩れて異音が発生することがあります。この場合は、電源のブレーカーを落としてから、説明書に従ってカバーやファンを取り外し、丁寧に掃除をすることで症状が改善されることが少なくありません。しかし、「カラカラ」「キュルキュル」といった乾いた音や、「ジー」という連続音の場合は注意が必要です。これは、モーター内部のベアリング(軸受)の摩耗や、潤滑油が切れていることが原因と考えられます。こうなると、掃除だけでは改善せず、モーター部分の修理や交換が必要になります。ここで重要になるのが使用年数です。換気扇の寿命は、一般的に10年から15年と言われています。もし設置から10年以上経過している換気扇で異音が発生した場合、たとえモーターを修理しても、近いうちに他の部分が故障する可能性が高いと言えます。修理を繰り返すよりも、この機会に省エネ性能や静音性に優れた最新のモデルに本体ごと交換してしまう方が、結果的にコストパフォーマンスが高くなるケースが多いのです。掃除をしても異音が消えない、または10年以上使用している換気扇の場合は、専門の業者に点検を依頼し、修理と交換の両方の見積もりを取って、どちらが最適な選択かを相談することをお勧めします。